では、この新しい動的栄養学では、具体的に栄養をどのように考えるか。
3つの観点から考える。
第1に、アトム(原子)レベルの栄養学として立論する。
例えば脳細胞。
幼時から死ぬまで、細胞分裂はしないという。
それが正しいとして、これで脳機能は様々なリスクに対して防衛することが出来るだろうか。
人間80歳以上まで生きるとして、その長い間、細胞は新鮮代謝もなく、細胞分裂もなしで、脳機能を正常な状態として維持出来るだろうか。
なぜなら、通常の各器官や臓器では、新陳代謝し、細胞分裂することによって、新鮮状況をつくり出し、機能を維持している。
例えば、肌を考えれば誰でも分かる。
約28日で肌細胞が新陳代謝、細胞分裂することで入れ替えられ、肌としての新鮮機能を保っている。
そこで、脳細胞である。
細胞分裂しないのに、なぜ脳はリスクを排除し、新鮮機能を維持出来ているのか。
実は、脳細胞の全てに於いて、アトム(原子)レベルで、アトムの入れ替えが休むことなく行われているのである。
川の水の流れの様に、アトムが流れ、入れ替えられることで新鮮細胞の状況を保つことが出来ている。
このアトムレベルの栄養の入れ替えによって、脳は細胞分裂に代わって、それと同じ新鮮状態をつくり出し、脳の働きを維持するだけでなく、発展させている。
ルドルフ・シェーンハイマーは1941年、蛋白質がアミノ酸に分解され、それが更にアトムレベルに分解され、バラバラにされ、新しく摂取された食物の分解されたものと一緒に再合成され、肝臓や筋肉などに再配分されることを突き止めた。
この動的栄養学の第1の原理は、この発見の延長にある。
さて、ではなぜ、脳以外の細胞が細胞分裂によって新鮮機能を維持しているのに、脳だけその細胞分裂システムを持たないのか。
理由がある。
脳は、細胞分裂をしてはいけないのだ。
記憶は記憶物質で維持されているのでなく、構造で維持されている。
この構造を細胞分裂で変えることが出来ない。
これが、脳細胞が細胞分裂で機能を革新しない理由である。
さて、脳と似た機能にDNAがある。
DNAはヒトそれぞれ固有である。
この固有性を維持するために、DNA自体はどのようにその機能を維持されているか。
DNAを構成している物質も又、アトムレベルで川の流れの様にアトムが入れ替えられている。
これによって、DNAが傷ついても修復され、固有な機能が維持されていて、DNA自体の固有な構造自体は変わらない。
それが故に、遺伝がスムーズに行われている。
ところで、細胞60兆個の全てに於いて、アトムが刻々と流れ、これによって生命がリスクを回避しながら維持されていることも付け加える必要がある。
これらのことは、今迄の静的栄養学では語ることが出来ない。
posted by nutrition-lab at 17:57|
浦壁伸周
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